商談確度70%以上の案件を加重し、想定工数 × 必要ロールから採用・外注の発注タイミングを決める
はじめに:「3か月後に人が足りない」が顕在化する瞬間に、もう手遅れ
プロジェクト型ビジネスでよくある悩みです。「3か月後の大型案件が決まったが、今のメンバーでは回せない。採用が間に合わない」「外注パートナーは既に他案件で予約済み。新規開拓に時間がかかる」——いずれも、対策のリードタイムが失われた状態です。
エンジニアの採用には平均2〜3か月、外注パートナー新規開拓には1〜2か月かかります。3か月先のリソース不足を予知できないと、対策が間に合いません。本記事では、商談確度から3か月先のリソース需要を逆算する月次プロセスを解説します。
この記事でわかること
- 採用・外注のリードタイムを構造化する3つの観点
- 商談確度別の月次需要予測の作り方(4ステップ)
- リソースギャップが顕在化したときの3つの打ち手
- Salesforceデータから3か月先の予測を自動化する仕組み
第1章:採用・外注のリードタイムを構造化する3つの観点
観点① 採用リードタイム(2〜3か月が標準)
エンジニア・PMといった専門人材の採用には、求人公開→応募→面接→内定→入社まで2〜3か月が標準的です。中堅・上級のポジションでは6か月以上かかることも珍しくありません。
つまり「3か月後に必要」が見えてから採用着手では、ぎりぎり間に合うかどうか。「6か月後の本格繁忙期」を見据えて今動く、というのが本来の運用です。
観点② 外注パートナーの確保リードタイム(1〜2か月)
既存の外注パートナーが空いていれば即時稼働可能ですが、新規パートナーの開拓・契約・体制構築には1〜2か月かかります。優秀なパートナーほど常時稼働しているため、空き枠の確保には先行予約が必要です。
観点③ 内部育成リードタイム(3〜6か月以上)
若手メンバーを次のレベルに引き上げる育成には3〜6か月以上の時間がかかります。「中級エンジニアが足りない」という問題に対して、若手から育成で対処するなら半年単位の計画が必要です。
リソース確保のリードタイムは「採用2〜3か月+オンボーディング1か月+戦力化2か月=半年」と捉えるのが現実的。3か月先を予知するだけでは遅く、6か月先まで見て今動くのが理想。
第2章:商談確度別の月次需要予測の作り方
ステップ1:商談確度の重み付け設定
Salesforceの商談ステージごとに需要予測の重み付けを設定します。
- 初回提案(確度20%)→ 想定工数の20%を需要として計上
- 提案中(確度50%)→ 想定工数の50%を計上
- クロージング(確度80%)→ 想定工数の80%を計上
- Closed Won(確度100%)→ 想定工数の100%を計上
これにより、確度の異なる商談を統一指標で集計できます。
ステップ2:必要ロール別への分解
案件種別ごとに標準ロール構成テンプレートを用意します。例:受託開発100人月の場合
- PM:10%(10人月)
- エンジニア上級:30%(30人月)
- エンジニア中級:50%(50人月)
- QA:10%(10人月)
各商談を案件種別に紐付け、ロール別工数需要を自動算出します。
ステップ3:月次タイムライン展開
案件の想定開始・終了月に応じて、月次の工数需要を展開します。1案件が複数月にまたがる場合は、フェーズごとに必要ロールが変わることも考慮します(例:序盤は上級エンジニア重視、中盤以降は中級メイン)。
ステップ4:現有戦力との差分(ギャップ)算出
月次需要から、現有メンバーの利用可能工数(稼働率70%目標で算出)を引いた差分がギャップです。
- ギャップ正:採用または外注で確保が必要
- ギャップ負:稼働率不足、社内営業強化や案件営業を加速
第3章:リソースギャップが顕在化したときの3つの打ち手
打ち手① 採用着手(リードタイム2〜3か月)
ギャップが3か月以上先に見えた段階で採用に着手します。求人広告・エージェント活用・リファラル採用を並行で進め、応募の確率を最大化します。
打ち手② 外注パートナーへの打診(1〜2か月)
採用と並行して、既存・新規の外注パートナーに3か月後の空き枠を打診します。優秀なパートナーは早期に押さえることが必要です。
打ち手③ 案件選別(最終手段)
採用・外注で確保が間に合わない場合、新規受注の選別が必要になります。粗利率の低い案件は辞退し、高粗利案件にリソースを集中する戦略的判断を経営層が下します。
第4章:Salesforceデータから3か月先予測を自動化する仕組み
実装① 商談オブジェクトに「想定工数」「必要ロール」フィールドを追加
営業が商談入力時に、想定工数(人月)・必要ロール(複数選択)・想定開始月を入力します。これがリソース需要予測の起点になります。
実装② 月次バッチで需要を集計
月初に商談データを取得し、確度重み付け×ロール分解×タイムライン展開で月次需要を自動集計します。経営会議資料に直接活用できる粒度のデータが出力されます。
実装③ 経営会議ダッシュボードへの可視化
3か月先までの月次需要・ロール別ギャップ・採用パイプラインを一覧表示するダッシュボードを構築します。経営会議で「3か月後のJava上級ギャップ:2名」と即座に確認できる状態を作ります。
第5章:Task Relayが提供する月次需要予測機能
Task Relayは、Salesforce商談データから自動で月次需要予測を行う機能を標準提供します。
- 商談ステージ別の確度重み付け設定(カスタマイズ可)
- 案件種別別の必要ロール分解テンプレート
- 月次タイムライン上での工数需要可視化
- ロール別・組織別の現有戦力との突合
- 3か月先までのリソースギャップアラート
- 採用・外注パイプラインと統合した経営ダッシュボード
| 月 | 想定需要(人月) | 現有戦力 | ギャップ | 打ち手 |
|---|---|---|---|---|
| 今月 | 85 | 90 | -5 | 社内営業強化 |
| 翌月 | 95 | 92 | +3 | パートナー確保 |
| 2か月後 | 108 | 95 | +13 | 採用着手+外注 |
| 3か月後 | 125 | 95 | +30 | 採用本格化+大型外注 |
まとめ:リソース予測は「リードタイム逆算」がすべて
「3か月後にエンジニアが何人必要か」を商談データから予測し、採用・外注のリードタイムを逆算して今動く——これがリソース要員計画の本質です。Salesforce商談データと工数管理を統合することで、感覚や経験に頼らず構造的に3か月先を見抜けるようになります。
まずは自社の現状で、3か月先のロール別需要が見える状態かどうかを点検してください。見えていないなら、それが「いきなり人が足りない」を引き起こす原因です。
商談データから3か月先を予測し、
採用・外注のリードタイムを逆算する。
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